亡くなった家族や友人のiPhoneデータにアクセスできる故人アカウント管理連絡先ですが設定されたからといってすぐに見ることはできません。
アクセスキーと故人の死亡証明書(死亡の記載がある戸籍謄本)を添えてApple社に申請する必要があります。
今回は、故人アカウント管理連絡先が亡くなった人のiPhoneデータにアクセスする申請手続きを実際にやってみました。
故人アカウント管理連絡先がアクセスを要求する方法
申請する人のiPhone(またはiPad、Mac)にアクセスキーが登録されていれば、その機器から手続きできます。
iPhone(またはiPad、Mac)の故人アカウント管理連絡先から申請する手順
(タップして詳細を表示)
標準の設定アプリを起動し、上部にあるアカウント名 > [サインインとセキュリティ] > [故人アカウント管理連絡先]の順にタップします。
次の人の故人アカウント管理連絡先にある故人の名前をタップします。
[アクセスを要求]をタップし、故人の死亡証明書を撮影またはスキャンした画像・PDFをアップロードします。
それ以外の場合はAppleのWebサイトから申請します。
AppleのWebサイト「デジタル遺産」のページから申請する手順
(タップして詳細を表示)
デジタル遺産のページを表示して[アクセスする権利をリクエスト]をタップします。
故人アカウント管理連絡先のAppleIDでサインイン、または[Appleアカウントがありません。]をタップします。
Appleアカウントが無い場合は連絡先情報を登録し、メールアドレスに届いた確認コードを入力します。
故人が故人アカウント管理連絡先を選択した際に生成したアクセスキー(32文字)を入力します。
故人の死亡証明書を撮影またはスキャンした画像・PDFをアップロードします。
申請が承認されると、専用のAppleIDによって故人のiPhoneデータを見られます。
死亡した家族のiPhoneデータへアクセスする権利をリクエストしてみた
私が所有するiPhone(AppleID)は故人アカウント管理連絡先として登録されています。
しかし、[アクセスを要求]をタップしても何も起こりません。
しばらく待っても、iPhoneを再起動して試しても変わらないので諦めてWebサイトから申請 。
AppleIDでログインしてアクセスキーを入力します。
iPhoneに登録されているアクセスキーを表示してQRコードを長押しするとコピーできました。
アクセスキーに加えて必要なのが「死亡証明書のコピー」。
ここで求められている「死亡証明書」に該当する書類がよくわからず、役所に提出する前に取っておいた死亡届のコピーをカメラで撮影してアップロードしました。
Appleのサポートサイトには「日本では死亡証明書ではなく、アカウント所有者の死亡の記載がある戸籍謄本が必要になる場合があります。」と記載されています。
参考:故人アカウント管理連絡先として Apple アカウントへのアクセスを申請する – Apple サポート (日本)
画像を選択してアップロードするとリクエスト完了です。
故人のiPhoneには「アカウントへのアクセスがリクエスト」された通知が届きました。
リクエストの承認までどのくらい時間がかかるのかはわかりません。
申請完了の翌日にAppleサポートから回答があり、アカウントの所有者の死亡後に作成した故人アカウント管理連絡先であることを理由に却下されました。
この機能は元のアカウントの所有者がお亡くなりになる前にのみ、使用できるよう設計されています。